利回りの計算方法

不動産投資において「利回り」は物件の収益性を示す最も基本的な指標です。ただし、利回りには複数の種類があり、それぞれ意味と使いどころが異なります。

表面利回り(グロス利回り)

表面利回りは、物件の満室想定の年間家賃収入を物件購入価格で割ったシンプルな指標です。広告や物件情報サイトに掲載されているのはほぼこの数値です。

計算式
表面利回り(%)= 年間家賃収入(満室) ÷ 物件購入価格 × 100
例)物件価格 5,000万円、年間家賃収入 360万円の場合
360万 ÷ 5,000万 × 100 = 7.2%
注意点:表面利回りは空室・管理費・修繕費などの支出を考慮していません。高い表面利回りでも、実際の手残りが少ないケースがあります。

実質利回り(ネット利回り)

実質利回りは、空室や諸経費を差し引いた「実際に手元に残る収益」をベースに計算します。物件の実力を測るうえでより正確な指標です。

計算式
実質利回り(%)= (年間家賃収入 × 入居率 − 年間諸経費) ÷ 物件購入価格 × 100
例)年間家賃収入 360万円、入居率 95%、年間経費 60万円、物件価格 5,000万円の場合
(360万 × 0.95 − 60万)÷ 5,000万 × 100 = 5.64%
目安:都市部では実質利回り 4〜6% 程度が一般的。地方・築古物件では表面利回りが高くても、修繕リスクや空室リスクが高いため、実質利回りとの乖離に注意が必要です。

表面利回りと実質利回りの比較

表面利回り実質利回り
空室考慮×
管理費・修繕費考慮×
使いどころ物件の第一印象・比較用投資判断・収益分析用
このシミュレーターでの扱い参考表示主要指標として使用

CCR(自己資金利回り)

CCR(Cash on Cash Return)は、投入した自己資金に対して初年度の純キャッシュフローがどれだけあるかを示す指標です。レバレッジ効果を評価するのに適しています。

計算式
CCR(%)= 初年度純キャッシュフロー ÷ 自己資金投入額 × 100

IRR(内部収益率)

IRR(Internal Rate of Return)は、投資期間全体にわたるキャッシュフロー(売却益含む)を考慮した総合的な収益率です。「この投資の年利換算の期待リターンは何%か」を示します。

考え方
NPV(正味現在価値)= 0 となる割引率 = IRR
※当シミュレーターでは二分法で数値計算しています
目安:IRR 5% 以上であれば一般的に魅力的な不動産投資とされます。IRR は保有期間・売却想定価格に大きく左右されるため、売却シナリオを変えながら感度を確認することが重要です。